一週間で身につくC言語の基本

おさえておきたいプログラミングの基本

Windowsでの開発環境の利用方法(VisualStudio2022)


1.統合開発環境

現在、ほとんどのソフトウェアは、統合開発環境(IDE)という一種のソフトウェアによって行われています。これは、プログラムの入力、実行、デバッグといったものを一貫して行うことができるツールで、C/C++言語の開発できるものは数多く存在します。

その中で、Windows環境下で最もメジャーなツールは、VisualStudioでしょう。VisualStudioは、2024年現在、VisualStudio2022までが発表されていますので、ここではVisualStudio2022の使い方について解説していくことにします。


2.C/C++言語の環境構築

VisualStudioでは、プロジェクトという単位でプログラムを管理しています。ここではまず、ツールの設定から起動・プロジェクトの作成までの方法を紹介します。


(1) Visaul Studio Installerの起動

VisualStudio202をインストールしただけでは、C/C++言語を使用することはできません。まずは、VisualStudioInstallerを用いてC/C++言語の開発環境をインストールする必要があります。

VisualStudioInstallerを起動すると、以下のようになります。

VisualStudioInstallerの起動
VisualStudioInstallerの起動

「変更」ボタンをクリックします。

(2) Visaul Studio Installerの起動

以下のようにインストール可能な環境の一覧が出現します。

インストール可能な環境の選択
インストール可能な環境の選択

この中からC++によるデスクトップ開発を選択し、インストールをクリックすると、C/C++のインストールが開始されます。インストールが完了したらC/C++のアプリケーションが開発可能になります。


3.VisualStudio2022の起動からプロジェクトの作成まで


(1) VisualStudio2022の起動

C/C++のインストールが完了したら、VisualStudio2022を起動します。無事起動すると、以下のような画面が出現します。個の画面の新しいプロジェクトの作成ボタンをクリックします。

VisualStudio2022の起動時の初期画面

(2) プロジェクトの作成

次に、プロジェクトの作成を行います。C++の空のプロジェクトを選択し、次ヘボタンをクリックします。

VisualStudio2022のプロジェクトの選択

(3) プロジェクト名の入力

すると、以下のようなプロジェクト名を入力するダイアログが現れます。プロジェクト名の欄に、プロジェクト名(ここでは、ex1-1)を入力し、作成ボタンをクリックします。

VisualStudio2022のプロジェクト名の入力

(4) プロジェクトの完成

すると、しばらくしてプロジェクトが完成します。

プロジェクトの完成

4.簡単なアプリの作成と実行

次に、簡単なプログラムの作成と実行方法を順次説明していきます。

(1) ソースファイルの追加①

ソリューションエクスプローラ(ウィンドウの右側にある)のプロジェクト名(ex1-1)の下に[ソースファイル][ヘッダーファイル][リソースファイル]の3つのフォルダが出現します。

このうち[ソースファイル]を右クリックします。

① プロジェクト名に左にある右向きの三角をクリックします。

ソースファイルの追加①

② [追加]→[新しい項目]を選択します。

ソースファイルの追加②

③ 新しい項目ウィザードが出現します。

ソースファイルの追加③

④ ファイル名(main.c)を入力し、追加ボタンをクリックします。

ソースファイルの追加③

⑤ [ソースファイル]の下にmain.cというファイルができていることがわかります。

ソースファイルの追加③

(2) SDLチェックを外す

次にSDLチェックを外します。この処理をしないと、プログラムの中には動作しないものが存在します。

① プロジェクト名(ex1-1)を右クリックします。

SDLチェックを外す①

② プロパティを選択します。

SDLチェックを外す②

③ プロパティページが出現します。

SDLチェックを外す③

④ C/C++全般SDLチェックの「はい」を「いいえ」に変更します。最後にOKをクリックして終了します。

SDLチェックを外す③

(3) プログラム入力可能状態

以下のようにプログラムを入力し保存します。

プログラム入力

(4) プログラムの実行

プログラムが完成したら、実行してみましょう。実行には二通りの方法があります。まずは、メニューの[デバッグ]を選択し、
 ・ デバッグなしで実行する場合、デバッグデバッグなしで開始をクリックします。(下図①)
 ・ デバッグありで実行する場合、デバッグデバッグ開始をクリックします。(下図②)

実行方法①:デバッグなしで実行 実行方法②:デバッグありで実行
非デバッグモードでの実行 デバッグモードでの実行

エラーメッセージが表示されず、正しい実行結果が出れば、完成です。(終了は×ボタンをクリック)

実行結果

5.ヘッダファイルの追加

大規模開発を行う場合、プロジェクト内に複数のヘッダファイルおよびソースファイルを追加することになります。ソースファイルの追加方法は、上述した方法と変わりません。そこで、ここではヘッダファイルをプロジェクトに追加する方法について説明します。


(1) ヘッダファイルの追加①

① ソリューションエクスプローラで[ヘッダファイル]を右クリックします。

ヘッダファイルの追加①

② [追加][新しい項目]の順に選択、クリックします。

ヘッダファイルの追加②

(2) ソースファイルの追加②

① 以下のようなダイアログが現れます。

ヘッダファイルの追加③

② ヘッダファイルのファイル名(calc.hなど)を入力し、追加ボタンをクリックします。

ヘッダファイルの追加③

③ ソリューションエクスプローラに追加されたヘッダファイルが表示されます。

ヘッダファイルの追加③

これによりヘッダファイルが編集できるようになります。

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VisualStudio2022を使用したデバッグ
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